

太陽熱利用システムは、主要機器として、太陽集熱器・タンク・ポンプ・制御装置などで構成されるシステムであり、太陽光エネルギーをそのまま熱エネルギー(太陽熱)として給湯や暖房の熱源として利用可能なため、他の再生可能エネルギーに比べ「エネルギーの変換効率が高い」ことが特徴です。
太陽熱利用システムの能力を左右する太陽集熱器は、大きく「平板形」と「真空ガラス管形」の2種類に分かれており、中でも円筒形の集熱部構造が特徴である「真空ガラス管形」は、比較的効率が良く、高い温度域での熱供給が可能な太陽集熱器といわれております。
弊社は、創業以来40年、「真空ガラス管形太陽集熱器」を用いた太陽熱利用システム構築に携わってきました。この長年の経験と実績をもとに、効率向上はもちろんのこと、耐久性・メンテナンス面に考慮した製品が 太陽集熱器 Fuji ヒートP・SOLAR FSP-2100 であり、「真空ガラス管形(ヒートパイプ形)太陽集熱器」と呼ばれております。

真空ガラス管形(ヒートパイプ形)太陽集熱器 Fuji ヒートP・SOLAR FSP-2100 は、給湯・暖房利用はもちろんのこと、高温での熱供給も可能なことからソーラークーリングシステム(太陽熱利用冷暖房システム)用の太陽集熱器としても採用されております。また、平成21年には「新しい可能性を秘めた太陽集熱器」として「新エネ大賞 新エネルギー財団会長賞(優秀製品部門)」を受賞しました。
本製品を用いた太陽熱利用システムの導入は、熱需要のある施設や建物において給湯ボイラーで日々消費している化石燃料使用量を削減させることで、熱エネルギーコストの削減及び温室効果ガス排出量削減に貢献することができることから、環境負荷低減に配慮した施設運営が可能な製品といえます。

太陽エネルギーを吸収する集熱部は、16本の真空ガラス管を採用しています。このガラス管は円筒形の外管と内管を有する二重管構造となり、熱損失を防ぎ断熱効果をもたすため、外管と内管の間が真空となっています。集熱部は円筒形構造であり、 朝・昼・夕を通じて選択吸収膜により太陽光(赤外線)を効率よく吸収します。

また、直達日射だけでなく散乱日射も拾うことができる構造なため集熱効率が高く、真空断熱効果により外気温に左右されにくいことから、晴天日のガラス管内部 空炊き時の温度は 250℃以上に達することがあります。

熱損失を防ぐため、集熱部には真空層を有する二重ガラスを採用しました。魔法瓶のような真空断熱効果により、外気温度に左右されにくく、集熱部において太陽熱を逃がしにくい構造です。

太陽光が集熱部であるガラス管内の選択吸収膜にあたることにより、効率よく太陽エネルギー(赤外光)を集熱(吸収)します。ガラス管内に取り込まれた太陽エネルギー(太陽熱)は、ガラス管内に装着されたヒートパイプにより蒸発と凝縮の潜熱を利用して集熱器上部のヘッダー管部へ熱輸送されることで、ヘッダー管内を通る水を加熱します。よって、集熱部(ガラス管内部)には一切通水することなく、集熱運転が可能な構造にすることで、温度差が激しく過酷な状況下におかれ、水質や不凍液の劣化が原因で集熱部のガラス管内部で発生していた集熱部給水配管部トラブルの発生原因をなくしました。また、長年にわたり利用していただけるよう、集熱部をカートリッジ方式とすることでメンテナンス面にも考慮しました。
[ヒートパイプとは]

Fuji ヒートP・SOLAR FSP-2100は、従来型集熱器の集熱部における課題を解消し、且つ、高効率集熱を可能にした太陽集熱器です。[拡大(FSP-2100 特徴・構造)]

Fuji ヒートP・SOLAR FSP-2100 標準パネル 仕様 [PDF]

[ 集熱性能 ]
※都合により仕様を変更することがございます。
※建築デザインに考慮した特別仕様太陽集熱器の製作依頼は別途お問合せください。[お問合せ]
■ 耐風圧性能
「建材試験情報(2018.3-4)試験報告」に掲載されました
[ 試験報告 ]
富士エネルギー製 真空ガラス管形(ヒートパイプ形)太陽集熱器
大型送風機を用いた実風による耐風圧性能を検証

[試験結果]
大型送風機を用いた実風による耐風圧性試験を実施した。試験の結果、風速65m/sの風を10分間吹つけても試験体(太陽集熱器)に異常は認められず、また、風速10m/sから65m/sへ約3秒という短時間で風速上昇させた突風を再現した風を吹きつけても試験体(太陽集熱器)に異常は認められなかった。なお、この試験体(太陽集熱器)は、事前に JIS A 4112「太陽集熱器」10.10(本体強度試験)に基づく160kgf/㎡(1568Pa)の等価静的荷重試験も実施しており、この試験においても試験体に異常は認められなかった。

Fuji ヒートP・SOLAR FSP-2100 システムフロー(参考)[拡大]

![太陽熱集熱器 設置実績[写真]](https://www.fujiene.com/wp-content/uploads/hpb-media/image20.gif)
Fuji ヒートP・SOLAR FSP-2100 設置参考写真については、設置実績 写真 ・導入事例 をご覧ください。
[ 設置実績 写真 / 導入事例 ]


弊社の太陽熱利用システムは、オプションにて『太陽熱利用システムの導入によりどのくらいの燃料が削減できたか?』モニター確認できるよう ❝太陽熱利用システムの見える化❞ も可能です。
(オプション-太陽熱利用システムの見える化 参考画像-)


また、オプションにて保守メンテ契約や遠隔監視システムの導入も承っております。
(オプション-遠隔監視システム 参考画像-)


Fuji ヒートP・SOLAR FSP-2100 カタログ

カタログ送付のご依頼は[お問合せ]ページよりご依頼ください。

業務用(産業用)太陽熱利用システムの導入には、下記の補助事業が活用できる場合がございます。
[2025年度の場合]
◇ 公共団体(市区町村、離島の公共施設の場合)
補助率 :太陽熱利用システム補助対象経費の 2/3以内の補助
※地域防災計画等において避難施設または防災施設として位置付けられていること等諸条件あり
詳細はお問い合わせください。
◇ 公共団体(都道府県・政令指定都市の公共施設の場合)
補助率 :太陽熱利用システム補助対象経費の 1/3以内の補助
※地域防災計画等において避難施設または防災施設として位置付けられていること等諸条件あり
詳細はお問い合わせください。
[詳細]一般財団法人環境イノベーション情報機構
[https://eic.or.jp/eic/topics/2025/resi_r07/1st/]
環境省 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金
(地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共施設への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業)
※2025年度の内容となります。補助事業の詳細はお問合せ下さい。


経済産業省 第14回 新エネ大賞 新エネルギー財団会長賞(優秀製品部門)を受賞(平成21年)致しました。[詳細]
(※新エネ大賞・・・経済産業省 資源エネルギー庁の委託により新エネルギー財団が実施するもので、新エネルギーの導入促進と普及および啓発を図るため、新エネルギーに係る優れた商品および新エネルギーの導入又は普及啓発活動を広く募集し、そのうち優れたものを表彰。)



経済産業省 第7回 ものづくり日本大賞(九州経済産業局長賞)を受賞(平成30年)致しました。
(※ものづくり日本大賞・・・日本の産業・文化の発展を支え、豊かな国民生活の形成に大きく貢献してきたものづくりを着実に継承し、さらに発展させていくため、製造・生産現場の中核を担っている中堅人材や、伝統的・文化的な「技」を支えてきた熟練人材、今後を担う若手人材など、ものづくりの第一線で活躍する各世代のうち、特に優秀と認められる人を表彰する制度)
[詳細]


空気調和・衛生工学会 第38回 振興賞技術振興賞 共同受賞

省エネ大賞 資源エネルギー庁長官賞 受賞
[省エネ事例部門 ZEB・ZEH分野]共同受賞


[環境省 LD-Techとは]
LD-Techは「Leading
Decarbonization Technology」の略称で、「2050年カーボンニュートラルに向け、エネルギー起源CO2の排出削減に最大の効果をもたらす、先導的な脱炭素技術」と定義されています。「先導的」とは適用されている技術、または技術の組合せや適用方法に先導性が認められることを意味します。また「脱炭素技術」とはエネルギー消費量削減又はCO2排出削減についての最高性能「LD-Tech水準」を有する設備・機器を指しています。
※ L2-Tech(エルツ―テック)とは
先導的(Leading)な低炭素技術(Low-carbon Technology)を指す。低炭素に資する設備・機器等の中でも、CO2削減効果に優れた設備・機器等及びそのうちの最高性能の製品の総称。
2021年度より、LD-Tech認証へ移行
[2024年度 LD-Tech認証 取得]
真空ガラス管形(ヒートパイプ形)太陽集熱器 FSP-2100
(※2021年度 LD-Tech~現行 LD-Techまで認証済み)
[2020年度 L2-Tech認証 取得]
真空ガラス管形(ヒートパイプ形)太陽集熱器 FSP-2100
(※2016年度 L2-Tech~2020年度 L2-Techまで認証済み)
掲載記事詳細については [ 新着情報 / 紹介記事 ]をご確認ください。
中小機構 J-GoodTech(ジェグテック)[https://jgoodtech.jp/pub/ (詳細)]
エネルギー調査票[PDF]
弊社 業務用(産業用)太陽熱利用システムのご検討の際は、エネルギー調査票[PDF]へ必要事項をご記入の上、メール[fuji@fujiene.com]又はFAX[099-222-3244]いただけますと簡易シミュレーションを作成させていただきます。お気軽にお問合せください。
私たちが生活していく上でなくてはならないエネルギー。そんなエネルギーの大半を石油や天然ガスなどの化石燃料にたよっています。しかし、そのような燃料を使用するとCO2やNOx、SOxなどの温室効果ガスが発生し、地球環境悪化につながります。そこで注目されているのが太陽エネルギーを熱エネルギーとして利用した太陽熱利用システム。太陽エネルギーでお湯を沸かす太陽熱利用給湯システムは、現在給湯などで消費している灯油やガスなどの化石燃料消費量を大幅に削減することができるため、クリーンなエネルギーであり、地球環境を悪化させることがありません。富士エネルギーは、かけがえのない地球を守っていくためにも、「地球にやさしく」を合言葉に日々製品開発に取り組みます。